2023年1月16日、東京都立川市に体験型英語学習施設「TOKYO GLOBAL GATEWAY GREEN SPRINGS(以下、TGG GS)」が開業しました。東京・青海の「TOKYO GLOBAL GATEWAY BLUE OCEAN(以下、TGG BO)」に続き2つ目の施設となり、まるで海外にいるかのような演出(お店など)の中での英語発話体験や様々な分野のプログラムを英語で受講することができます。

TOKYO GLOBAL GATEWAY(以下、TGG)では、学研オンライン英会話の教材制作メンバーもプログラム制作として携わっています。そこで、今回はTGG GSの開業に携わった担当者が開業までのエピソードやTGG GSならではの魅力を語りました。

TGGを多摩地域の児童・生徒にとってもっと身近に

ゲートをくぐるとそこはグローバルワールド。2018年9月に先に開業したTGG BOは、開業以来多くの学校から親しまれてきました。
安田:TGG BOは2018年9月に開業し、ありがたいことにご好評をいただいております。しかし多摩地域の方々にお台場までお越しいただくには、電車やバスの費用や時間がかかるといった、アクセス面での課題がありました。そこで多摩地域にも同じような施設を作れないかという声が高まり、いくつかの候補地の中から、アクセスも良く、緑あふれる環境も魅力的な立川に決まりました。

デジタルテクノロジーとリアルを組み合わせた、ワクワクする館内

館内は最新のテクノロジーとリアルに作り込んだ造形を組み合わせデザインしています。

福江:TGG BOは、海外にいるような雰囲気を疑似体験できるようにリアルな造形で空間演出をしているのですが、立川では、デジタルテクノロジーを取り入れ、映像によりリアリティを演出しました。
映像の中には、英語の発話のきっかけになるようなシチュエーションやアイテムがちりばめられています。映像とともに場面ごとの雰囲気に合ったBGMが流れ、没入感にあふれた英語発話体験をすることができます。

TGGでは、外国人スタッフも開発に関わっています。Tonyの愛称で親しまれるオーストラリア出身のAnthony Gibson氏は、新たな施設を立ち上げる難しさをこのように語ります。
Tony:どんな設備を立川に作るのか、さまざまなアイディアがありました。ただ、もちろん予算も決まっていますから、その中でできるだけ良いものを作るために、各所の合意を得たり、時には交渉したりしながら進めるのは苦労しました。

新しいミッションカードで、より自分を表現した言語活動へ

TGG BOでも人気のアトラクションエリアは、TGG GSでは「アトラクションシーン」と呼んでいます。海外で経験するようなさまざまなシーン(場面)を、ミッションカードに書かれた内容に挑戦しながら体験していきます。

Tony:ミッションカードを使ってミッションをクリアしていく部分は2 施設とも共通しているのですが、TGG GSでは「これを買ってください」といった決まった内容ではなく、もっと児童・生徒自身が自分のアイディアを表現できるような内容に一部リニューアルしています。

福江:例えばアパレルショップのシーンでは、真っ白なTシャツが描かれたミッションカードがあります。どういった形状なのか、色や柄なども自分で好きなものを考えられるようになっています。TGG GSでは店内にいるかのような空間が最新の映像技術で演出されていますので、発話のヒントにもなる映像に囲まれ、発話に対するモチベーションが高まりますね。

坂東:新しいミッションカードは、学習指導要領でも求められている、思考力、判断力、表現力を育む要素が詰まっています。先ほどのTシャツを買うミッションカードでもそうですが、児童・生徒によって、水玉のTシャツが好き、ストライプが好み、というように自分が言いたい内容が異なりますよね。自分流の考えや表現で挑戦できるのも、新しいミッションカードのいいところだと思います。

多摩の豊かな自然をテーマにした新プログラム

さまざまなテーマについて英語で学ぶ 「アクティブイマージョンシーン」では、多摩地域の豊かな森林や水から着想を得て「木のひみつ」「水の循環プロジェクト」の2つのオリジナルプログラムが完成しました。

福江:東京都と言うと、大都会をイメージするじゃないですか。でも、東京都には、森林が40%もあるんです。今回プログラム制作にあたり、すごく豊かな緑と豊かな水源があるということを知りました。いろいろな場所に取材に行きましたよね。

坂東:1年ほど前からプログラム内容の検討は進めていたのですが、真冬の昭和記念公園を散策したり、羽村の取水堰や地元の高校への取材、材木屋さんでお話しを伺ったりもしました。いろいろな人からアドバイスをもらい、プログラムの内容も磨きがかかったと思います。児童・生徒の皆さんが、ローカルとグローバルと両方の視点で物事を捉えていただき、ここでの学びがグローバルにつながるよう意識しました。

福江:例えば、「水の循環プロジェクト」では、日本を訪問した観光客に対して世界に多摩の美味しい水をPRするプレゼンテーションを考えます。「木のひみつ」もそうですが、「循環」がひとつのポイントになっています。多摩の豊かな自然について英語で学べるというのは、この施設のプログラムならではだと思います。

STEAM教育を意識した宇宙をテーマとしたプログラムも

TGG BOの児童・生徒アンケートで、宇宙を題材にしたプログラムが欲しいという要望が多かったことから、STEAM教育の一環としても楽しめる「火星での生活を考えよう」というプログラムも新しく制作されました。

Tony:アクティブイマージョンシーンのプログラム開発では、いろいろな企業と協力して進めたため時間がかかりました。オリジナルで面白いプログラムを作りたいという想いがあり、火星のプログラムには、児童・生徒が見てワクワクするような映像技術も取り入れました。
このプログラムでは、VR空間内に作られた火星での暮らしのイメージ動画を見ながら、グループで話し合い、発表するのですが、VRを使った学習は将来もっと広げていきたいですね。
また、世界各国出身のTGGのエージェントたちは、環境や科学に対してもさまざまなアイディアを持っているので、児童・生徒にはエージェントと話しながらプログラムを楽しんでほしいと思います。

新しい体験を立川で

最後に、TGGの外国人スタッフを代表して、Tonyからメッセージです。

Tony:TGGは、皆さんが今まで身近に感じたことがないような異文化に出会える場所です。いろいろな出身地のイングリッシュスピーカーから学べることは児童・生徒の皆さんにとっても、とても面白い体験だと思います。TGGのイングリッシュスピーカーはとてもフレンドリーですし、児童・生徒の皆さんが緊張せずにできるだけたくさん話せるようにサポートしていきますので、ぜひTGGでの活動を楽しんでください!

TOKYO GLOBAL GATEWAY GREEN SPRINGS担当メンバー

㈱TOKYO GLOBAL GATEWAY TGG GREEN SPRINGS運営室 室長 安田 修
㈱TOKYO GLOBAL GATEWAY 教育サービス部 部長代行 兼 ㈱Gakken 学校・社会人教育事業部 副部長 福江 友樹
㈱TOKYO GLOBAL GATEWAY TGG GREEN SPRINGS運営室 兼 ㈱Gakken 英語教育クリエーションチーム 坂東 優子
㈱TOKYO GLOBAL GATEWAY Senior Section Manager Anthony Gibson